エジプト旅行記🐪6日目
さぁ!泣いても笑っても倒れても最終日!ギザの3大ピラミッドと、最も有名なスフィンクスさんに会いに行きますよ!
この日はとても涼しくて、天候も味方してくれているようでした。 バスから降りると、いきなりスフィンクスさんがお出迎え。あっさり過ぎて皆で拍子抜けしてしまいました。
しかし、――でかい!!TVで見慣れているつもりでも、やっぱり本物の迫力は段違い!嬉しくなりました(^○^)
このスフィンクスは、身体はライオン、顔はネメスと呼ばれる頭巾を被ったファラオという、神聖な存在です。残念ながら鼻は破壊され、顎ひげは現在博物館にあります。特に顎ひげは、王者の象徴であり敵を打破する力―あるいは王または神を守護するシンボルとされていたのに…。だからこそ外されてしまったのかもしれませんが。 このスフィンクスには3つのピラミッドを守護する守り神としての役割があるとかないとか(=_=)諸説ありすぎて、真相が掴めません。
そんな中、ガイドさんのこの話しが印象的でした。
「エジプト人にとって今1番心配なのは、このスフィンクスのこと。実はこれ脆い砂岩で造られているから、年月とともにどんどん風化してきていて、首が細くなっている。いつまで持つか、心配。とっても心配心配心配。日本の調査隊が、最新の計測機で年に2~3回首の太さを計測してくれてる」
なるほど、エジプトの象徴ともいうべき像が、いつかポキッといくということですか。更に話しを聞くと、このスフィンクスは元々首まで砂に埋まっていたのだそうです。それを払ってしまってからというもの、保存状態は悪化の一途を辿っていると。
そっかぁ。 しかし計測だけして、対策はどうするのでしょうか。自然に任せるのもアリな気がしますが、そもそも埋まっていた物の掘り起こしちゃったわけだしね;今後に期待しましょう。
でかすぎて全体像がフレームに納まらないのですが、なんとかパシャリ★ どうですこの美尻✨なかなか際どいアングルでしょ(マニアック)
更に良い撮影ポイントを探していると、スタッフ証を下げたお兄ちゃんが「ココ、ココ」と教えてくれました。
さらに「僕はスタッフだから撮ってあげるよ」と気さくにパシャパシャ📸ありがと~お兄ちゃん🌸
と、そこへ血相を変えた添乗員さんが。
(+□+)「カメラ渡しちゃだめぇええっ!;」
(・_・)「え?だってスタッフさんって」
(@言@)「この場所にスタッフなんていなーーい!!;;」
やっべ (゜□゜) 誰こいつ。
実はバスを降りる前、“親切に写真を撮ってくれた後、金品を要求する輩”についてのレクチャーを受けていました。
が、まさかスタッフ証提げてる人がスタッフじゃないなんて。それタカリじゃないじゃんっ詐欺じゃん!犯罪じゃん!!
お金要求されたほうがマシだとりあえずカメラ返せーー@@@!!
びっくりした勢いで強気に向かっていったのが功を奏し、無事奪還=3危なかったです;
カメラを持ったまま走り去るケースも結構あるそう。やめてよ…::
しかし、あとで確認してみるとさすがは常習犯。撮り慣れているだけあって、トリック写真の出来栄えが文句なしのハイクオリティ(爆笑)
えっとこれは……結果的に、得した(⋈◍^皿^◍)✧?
愉快な(?)思い出もできたところで、次はピラミッド巡りへ。
↑こちらはメンカウラ―王のピラミッド。3大ピラミッドの中で最も小さく、高さ65.5m(現在62m)、底辺105m、勾配51度20分です。
北面に見えるのは入り口ではなく、ピラミッドを破壊しようとして失敗した、傷跡とも言えるものです。
↑続いてこちらはカフラ王のピラミッド。3大ピラミッドの中で最も大きく見えますが、それは高い台地に立っているが故の眼の錯覚。
実際は2番手で、高さ143.87m(現在の高さ136m)、底辺215.29m、勾配53度10分です。
特徴は、四角錐の頂上部分に残っている石灰石の化粧石。全てのピラミッドの表面は、そもそもこの化粧石で滑らかに整えられていたのですが、後の時代の人達が他の建物を造るために勝手に材料を拝借しまくった結果、現在のピラミッドはお肌の角質がボロボロ状態の、謂わば我々にとって見慣れた、凹凸の岩が剥き出しのピラミッドになってしまったんだとか。
なんてこった(@△@;;エジプト人の美意識の高さと、それを壊す容赦なさ。
この、小さな帽子がちょこんと乗ったような姿を見ると、なんだか角砂糖に蟻が群がって削り取った跡みたいじゃないですか(T.T)?しょっぱいなー。
さて、ではおまちかね↑こちらがクフ王のピラミッド。3大ピラミッドの中で最大で、高さ146.59m(現在の高さ138.74m)、底辺230.37m、勾配51度50分40、容積約235.2万㎥です。
2.5tの石灰岩を約230万個積み上げてできているけれど、実際はバランスを取るために上の岩を軽く、下の岩を重くするので、最重量は岩1個につき15tにもなるそうです。
凄すぎて凄さが解らない@@
中央に見える三角は、このピラミッドの本来の出入り口。でも観光客に開放されているのは、右の方に人だかりが見える部分―盗掘用の穴です。
本来の出入り口はずっと後の時代に発見されたので、いっそ閉じられたままになっています。
ここから内部に入り、傾斜した68mの大回廊を通って中央部に位置する王の玄室へ。昨日の苦い経験があるので皆さん戦々恐々としていましたが、いざ入ってみれば屈折ピラミッドに比べれば屁でもなくて、ちょっと物足りなかったです(苦笑)
玄室には当然棺がありますが、その他はガランとしていました。それもそのはず、だって私達が通ってきた路は、盗掘用の通路なんだもの。
じゃーなぜ棺は盗まれなかったのかと言いますと、棺の幅が玄室の出入り口よりも2cm大きかったために、運び出せなかったんだそうです。
すっげぇーー2cm;;作り手の執念を感じるww
でもたったそれだけなら、入り口広げられたりしなかったのでしょうか?だってそれまでいい加減岩を掘り進んで来たわけでしょ?とガイドさんに聞いてみると、ピラミッドを組み上げるために使われた石は石灰石。玄室と棺は重要であるため、更に硬い花こう岩を使っていたために、容易には削れなかったんだそう。
因みにその花こう岩はアスワンで切り出され、イカダに乗せてナイル川を950km流れ、ここギザまで運んだ岩だそうです。当時の王の力を見せつけるために……もうそろそろ、頭がパンクしそうです@@@
内部は本当に精巧な造りをしているそうで、玄室の上にはピラミッドの重量を軽減させるための何もない部屋が5つあったり、王の間と女王の間にはそれぞれ通気孔があったりします。
これには2つの説があり、1つは部屋の空気を換えて温度を一定に保つため、もう1つは王の霊魂が現世から来世まで自由に出入りできるため、なんだとか。
私が子供の頃見た番組では、王の間の通気孔はオリオン座の3つ星を、女王の間の通気孔はシリウスの方向を示していて、きまった日時に通気孔から外を覗くと、ピッタリ2つの星座が見えるのだと説明していました。
当時鳥肌モノだったけど、あの説は今も有効なのかなぁ。そうだといい。
しかし、実際ピラミッドの配置を空から見ると、オリオン座になっているそうですね。これは古代エジプト人がオシリスを信仰していたからなんだとか。
信仰ってとんでもないな、あらゆる意味で(;一_一)
地上に帰還した後、これで見納めだと思って土台の岩へ登り、記念撮影をしました。
皆の所に戻ると、「だから何であんな岩に軽々登れるの;腕の力どんだけっ?;;」と呆れられました。
―あれ;それは本当に軽かったんだけど。きっと皆さん、大人の感覚に慣れすぎて、自分はできないと思い込んでるんじゃないかと思う(+_+)
思い出してあの泥だらけで走り回った日々を★
ピラミッドを堪能した後は、密かに楽しみにしていたパピルス専門店へ。
子供の頃はままごとの延長でトウモロコシの包葉をパピルスに見立て、字を書いたりして遊んでましたっけ。
こう色々思い返してみると、けっこう私、昔からエジプトに毒されてましたね(^^;?まぁ、子供心にインパクト大の国だったんでしょう。
さて、本場で実演してもらったパピルスの作り方は、非常にシンプルでした。
【帰ってきた🌲パピルス3分クッキング~🎵】
① パピルスの茎を薄く裂き、薄片を作ります。
② 薄片を水に漬け、細菌が繁殖してある程度分解が始まるまで放置します。※約2日
③ 薄片を直行方向に重ねて、1枚のシートを作ります。
④ プレスします。押し潰すことで繁殖した細胞が粘性の物質に変化し、薄片同士を強く密着させます。
⑤ 脱水と乾燥が済んだら完成!
手間ひまかかる代物ですが、作ってしまえばビンビン引っ張ろうがぐっしゃぐしゃに手の中で丸めようが、指で裂こうが無問題。
高級品故、本来は露店なんぞで売られているはずはないのですが、実際のところ、市場には“なんちゃってパピルス”が溢れています(^^;
バナナの皮で作った物を、パピルスと言い張るんだって🍌でもバナナなので、皮の甘さに虫は釣られてくるし、なにより皮自体からも虫が湧くんだそうです。おっかないwww
因みに水に漬けている時間が長ければ長いほど、パピルスの色は深みを増し、クラシックパピルスとなります。
これ初めて聞いた。超綺麗だった。
そんなわけで、本物のパピルスにスカラベ(フンコロガシ)を描いたものをお買い上げ。2000円くらいでお手頃でした(⋈◍>◡<◍)。✧♡
クラシックパピルスにもとても惹かれたのだけど、店員さんとの交渉が上手くいかず断念。でもあれは買うべきだったなぁ。クラシックの色がとても好みだったし、パピルスの本物が手に入る機会自体が希少だものね。
渋面をさせちゃった店員さん、ごめん(m´・ω・`)m
旅の終わりはエジプト考古学博物館。夜じゃなくても動き出しそうな石像がゴロゴロしていて、テンションうなぎ登り↑↑↑(笑)
こちらはエジプト美術史上で最も美しいと言われている夫婦の像で、ラーへテプ王子と妻のネフェルトだそうです。確かに、吸い込まれそうになるほど美しい。
この像の特集はTVで見たことがありましたが、撮影レンズは何にもエフェクトをかけていなかったのだと思い知りました。
驚異的なのはこの保存状態で、なんと1871年に発見されたままの姿なんだそう。この美白が当時のまま……??そんなことあり得るのかい;;
もう一つ驚くのは、この瞳の細工です。水晶玉がはめられていて、光を当てると生き生きと輝き、本当に生きているように見えます。
当時の発掘探検隊がビビって逃げたなんて話しもあるらしいけど、暗闇の中からこんな美しい人が眼を爛々と輝かせて出てきたら、そりゃ心臓飛び出すと思う(゜_゜;
この瞳の細工技術は、未だに謎に包まれているそうです。でも他の像にも↓けっこう使われていたから、人気の技術だったんだろうね。
人間のパーツに於ける“眼”の重要性は、大昔から変わらないということですね。 しかし本当に美しい✨吸い込まれる…。
続いて棺!これがまた、途中からぞんざいに見始めちゃうほどの量がある(笑)
上野の博物館に1つだけ持ち込まれたなら、それはそれは長時間並んで大事に見ようとするくせにね;;
展示の仕方はまるで、日本でいうところの墓石の見本市。長い廊下の両端に3段ベッド型のショーケースを設置して、文字通りの寝かされている名のある棺さん達(笑)
周囲を歩く人が外人さんなのをいいことに、「カプセルホテルかーーい!」と声に出してツッコみました。
これは、そんな寝かされちゃってまともに鑑賞することさえできない棺群からちょっと抜け出した高級品?の棺↓
内部にまでこんな装飾がされていたなんて驚き。息苦しささえ覚えますが、息してないからいいのか(笑)
そして黄金のマスクがこちら↓
重そ~う。むち打ちになりそ~う。
そういえば写真撮影は高額オプションでしなかったけれど、ツタンカーメン王の黄金のマスクも、バッチリ至近距離でガン見してきましたよ👀!
そりゃもう真正面で。30cmくらいの距離で。本場エジプトで黄金のマスクを独り占めなんて、贅沢過ぎて逆に現実味がなかったです( ̄д ̄)
そして肝心の、中で永眠していらっしゃる方がこちら↓ミイラが苦手な人はすっ飛ばして下さいね。
それこそ、私が今まで見てきたミイラは何だったの?と思わせるほどの、生々しい・瑞々しいミイラ。
髪が残っているなんてレベルじゃなく、顔の皺や肉付きから完璧に生前の顔つきが分かり、そこから人柄まで想像できそうなミイラなんて初めて見ました。
そしてそれがゴロゴロあるんです。なんかもうクラクラしました@@@
因みにミイラを収めた棺は小さい厨子に入れられ、その厨子は中くらいの厨子に入れられ、その厨子は大きい厨子に入れられたんだそうな―
マットリョーーーシカーーー!!
大体3~4構造だったんだって。なんか呆れてきちゃ(殴)
しかしこのとんでもスケールの博物館。まだまだ見所が止まりません。
続いては動物のミイラ展示室。
これはバカでっかいワニ↑
黄金の牛型の棺↑
羊型の棺の中に羊のミイラ↑
歩き始めそうな犬↑
他にも、猫や猿、鳥、巨大魚など色々いました。確かに人間でできるんだから、他の生き物もできるよね~。
しかし凄い;;凄すぎて呆れ ※ループww
さて、そろそろ書くほうも読むほうもしんどくなってきた頃(苦笑)ここからは一気に参りまSHOW★
↑よく見るとあばら骨でてないか?
↑ボードゲームは世界共通。イコール戦争は世界共通ってことか?
↑下の部分、石みたいに見えるけど、よく見ると縫い目が。そう、革布なんです。
↑内臓を納めた4つの壺。形はそれぞれで、動物とか神様の壺もありました。
↑パピルスで作った王様の靴(サンダル)本当に、これで何でも作ったらしい。
↑かの有名なクレオパトラと王様の椅子。さすがにこれは普段使いではなく、特別仕様だったとか。良かった=3
↑(゚∀゚)キタコレーーー!!!超有名なカバ。本物見られたーー\(~o~)/お土産ショップに絶対これ関連のグッズあると思ってたのに無かったよっ!なぜ?!エジプトでは悪しき動物だから??!
↑センスが良すぎて話しにならんwww
↑保存状態もさることながら、この細かさ!
いかがでしたでしょうか。エジプトは、期待を決して裏切りません。どんな貴重品も、ただ置いてあります。
だから見学に飽きた幼児はよじ登るし、冷房が止められていれば大人の観光客でさえ大理石に背中を預けて涼をとります(爆笑)
いやマジ博物館内空調切れてたんだけど。蒸し風呂状態で、正直エジプトいち暑かった@@@おかげで世界中の観光客が熱中症寸前の体でぐったりと⊂⌒~⊃=Д=)⊃
あれは故障だったのか、はたまた通常営業なのか…かなり気になるところでした。
アクシデントもありドキドキの旅行でしたが、添乗員さんやツアーでご一緒した皆さんのおかげで乗り切れました。本当に感謝感謝。
帰りの飛行機で寝られるよう、椅子を3席確保してくれたカイロ空港のイケメンさんもありがとう。
人の温かみをこれでもかと感じた、全工程8日間の旅でした🐪
by さぁチュン
~おまけ~
ありがとうありがとう言っといて、旅行の間に一番キレたのもカイロ空港だった。
当たり前に鍵が壊れたままの空港内のトイレ。
痛みに唸っていると、突然掃除係のねーちゃん(若い!美人!)がバターンっと扉を開けて乱入。
(・言・)「トイレ内で煙草臭がする🚬お前吸っただろ」
(0□0)「吸ってないし何より扉閉めてほしいし便座腰掛中だしは?」
(★言★)「でも臭うなぁー、おかしいだろ、吸っただろ」
(0言0)「吸ってないし最初からこうだったし何より扉全開だと他の国の人に私の肌色が見えてるしは??」
( `ー´)ノ「まぁチップよこしたら見逃してあげるわ」
(0Ⅲ0)「ざっけんな吸ってねえって言ってんだろ扉閉めろッッ!!!」
あんな大声だしたの久々でした。ねーちゃんの意図を理解した途端のプッツンでしたww
しかし怒りの感情というのは言語に関係なく伝わるのですね。ねーちゃん、「Oh……」って言って去っていきました。
空港ってその国の玄関口でしょ?いいのそれでほんとに?ガンバレ観光都市カイロ。