コラ・ヴォケール
1980年の冬の寒い夜に、シャンソン歌手コラ・ヴォケールを草月会館ホールで
聞いた。演奏はピアノとチェロだったと思う。雪が静かに降るように清冽でほの
温かい、印象深いひと時だった。彼女はプレヴェールを多く歌った、なかで
バルバラという詩を朗読した、僕はフランスをまるきり分からない、でもそれは
僕を圧倒した。
「思い出して バルバラ あの日 ブレストには雨がこやみなく降っていた
君は微笑みながら歩いていた はなやかに うれしげに ひかりかがやき
雨の降る中を 思い出して バルバラ・・・・・・・」(平田文也・訳)
by ひいチュン