バド

JAZZについて書こう。クラシックも聞いていたのだが、十代後半から二十代の中頃まで僕はジャズに入れ込んでいた。

基本は前衛を追い求めてESPレーベルは見つければ買っていた、いやいや違う違う、僕はバド・パウエル(BUD POWELL)に付いて書きたいんだ。

ただ彼が好きだと。眼に付けば買った、ジャズ喫茶でもさんざんリクエストした。バドは初期がいい、四十年代から五十年代の初めの頃は、きらめきが躍動する。

バドは中期もいい、五十年代は指は遅くなったが、しっかりした音をだす。さてバドは後期が趣き深い、人生の生きざまをまざまざと見せてくれる六十年代なのだ。

指はとろとろ、音はとんでリズムさえとれない、しかしバド・パウエルなのだ、僕はその味が好きだ。

僕は三十代になって或るきっかけからレコード盤やオーディオを壊したり捨てたりした、江戸川に100枚近く放り投げた、年若い友人にもやってしまった。

それでも200枚程度は捨てられなくて、その中にバド・パウエルはある、ドン・チェリーもコルトレーンもアルバート・アイラーも、その他もろもろ残してある。

でも今の僕の音楽の聴き方は、PCにハードディスクをつないで、そこに3000枚程のアルバムを入れて聞いている。そこにはジャズもクラシックもシャンソンも

タンゴも落語も朗読もその他いろいろと入っている、実に便利だ、そこそこのDACに繋いで聞いている毎日だ。

by ひいチュン